三銃士関連参考文献リスト

当ホームページ上で紹介もしくは参考文献として使用した書籍についてまとめました。

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三銃士物語

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「ダルタニャン物語(1〜11)」<新装改訂版>
鈴木力衛/訳、2001年ブッキング/発行、四六判、本体価格各2,000円
国内唯一の三銃士物語全編の完全訳。

「三銃士(上・下)」(角川文庫)
竹村猛/訳、角川書店/発行、ISBN/(上)4-04-202009-7(下)4-04-202010-0
第一部の邦訳。イラスト入りで訳文には定評あり。

「三銃士(上・下)」(岩波文庫)
生島遼一/訳、岩波書店/発行、ISBN/(上)4-00-325338-8(下)4-00-325339-6
第一部の邦訳。古風な訳文。

「仮面の男」(角川文庫)<改訂版>
石川登志夫/訳、1998年7月角川書店/発行、ISBN4-04-202007-0、本体価格1000円
昭和40年代に新版出版後、長い間復刊されなかった角川文庫の「鉄仮面」の改訂版。アトスが息子ラウルの恋人をルイ14世に奪われたことに抗議するところから始まり、鉄仮面事件を経てダルタニャンの死までを扱っている。(「ダルタニャン物語」10〜11巻にあたる原作のうち、鉄仮面事件に関する章の抄訳)

「三銃士」(痛快世界の冒険文学シリーズ21)
藤本ひとみ/文、A・デュマ/原作、東逸子/絵、1999年講談社/発行、ISBN4-06-268021-1、本体価格1500円
小学校上級以上向けの児童書。

「三銃士ものがたり(1〜3)」(講談社KK文庫)
A=デュマ/原作、吉本直志郎/文、若菜等/絵、1991〜1992年講談社/発行、ISBN@4-06-199002-0 A4-06-199012-8 B4-06-199023-3定価各680円(発売当時)
子供向け三銃士の本。イラストはコミック調だが、恋愛関係はもちろん、三銃士の書き分けもしっかりでき、意外と原作に忠実な本。

「ダルタニャン色ざんげ」Vie de D'Artagnan par Juimeme(河出新書) 絶版
アレクサンドル・デューマ/著、小西茂也/訳、1955年河出書房/発行、234p、18cm
デュマの著書と記載されているが、ストーリーの類似性から推察すると「ダルタニャン回想録」を翻案した小説らしい。

Memoires de Monsieur D'artagnan」<仏語「ダルタニャン回想録」>
Sandras (Courtilz de)/著、1987年Paris、Mercure de France社/発行
デュマが三銃士執筆の際に種本とした「ダルタニャン回想録」の復刻版。
「ダルタニャン」回想録の内容解説へ

La Jeunesse des Mousquetaires; Les Mousquetaires」<仏語「銃士の青年時代/銃士たち」>
Dumas (Alexandre)/著、1994年Paris、La Table Ronde社/発行、ISBN2-7103-0641-7
三銃士成功後の舞台化用にデュマが書き下ろしたシナリオ。「銃士の青年時代」は三銃士編、「銃士たち」は二十年後編に基いている。
「銃士の青年時代」解説へ

The Son of Porthos; or The death of Aramis.」<英語「ポルトスの息子」>(The souvenir series, no.61)(American series no.303)
Mahalin (Paul)1838-1899/著、1892年New York、F.M.Lupton publishing company社/発行、284p、19cm
ブラジュロンヌ子爵編の続編として書かれたパロディ小説らしい。
小説「ポルトスの息子」解説へ

Le Dernier Amour d'Aramis.」<仏語「アラミス最期の恋」>
Dufreigne(Jean-Pierre)/著、1993年Grasset社/発行、282p、ISBN:2-246-42821-1、100Fr
Livre de poche版:217p、ISBN:2-253-13648-4、26Fr
「アラミス最期の恋」というタイトルの、フランスで93年度アンテラリエ賞を受賞した三銃士パスティーシュ本。

作品研究

「アレクサンドル=デュマ」Century Books 人と思想139
1996年清水書院/発行、ISBN4-389-41139-X620
「ダルタニャンは実在したか」「種本との違い」「ダイヤモンドの飾り紐金具」「三銃士の反響」の章でダルタニャン回想録の内容はもちろん「三銃士」執筆の背景について詳細に解説。現在入手が最も容易な日本語研究資料の一つ。

「三銃士」(Newton classics20 )
デュマ/原作、ジョージ・エヴァンス/イラスト、シャーウッド・スミス/解説、村上彩(むらかみ・あや)/訳、1997年ニュートンプレス/発行、24cm101pISBN4-315-51418-71200
アメコミ調の劇画による主要エピソードの紹介、専門家による作家、作品の詳しい解説、英語対訳付き。同じシリーズで「鉄仮面」およびもう一人のガスコン人銃士の物語「シラノ・ド・ベルジュラック」も発行。
注目すべきは解説部分で、その構成は以下のとおり。
1「三銃士」の評価/2作者デュマの人物像と作品について。/3物語の概要/4実在の人物であるダルタニャン、アンヌ王妃、ルイ13世、リシュリュー枢機卿、バッキンガム公についての紹介/5歴史的背景として、「好戦的な社会」「宗教と戦争」「階級、戦闘、そして銃士」「近衛銃士と国王軍」「栄光、品格、名声」のタイトルおよび「男と女」「召使い」のコラムで、当時の社会背景や貴族の習慣、軍制、風俗を解説/6「研究のために」と題して、学習ポイント(例:ダルタニャンの性格は現代社会において評価されるだろうか)を列挙。
特に5は、とても分かりやすいまとめ方で、当時の召使いの地位や軍隊生活の様子など、和書の文献になかなか掲載されていない事柄も多く、「三銃士」をその時代ごと理解したい方には、サイドリーダーとして一番のおすすめ品。

「カラー版世界の文豪叢書・デュマ」
奥田武二/訳、評論社/発行
かなり昔にイタリアで発行されたものの翻訳版。三銃士の作品および歴史背景について詳細な記述のあるお役立ち資料。
ただし、セットもので分売不可の上に在庫も期待薄。 銃士隊の制服デザイン/三銃士のモデルとなった人物

ガスコン人が書いたダルタニャンの本(洋書)

 フランス・ガスコーニュ在住のボーモン氏が9月にダルタニャンに関する本を発行した。詳細は下記のとおり。(フランス語固有のアクサン記号等は省略。正確な綴りは当HP英語版参照)

D'artagnan.」<仏語「ダルタニャン」>
Baumont,Stephane.
Toulouse: Editions Privat.1999, ISBN2-7089-5413-X, ISSN1272-4378, 49F

うちのHPを見つけてくださった著者のボーモン氏が本を贈ってくださいました。実在のダルタニャンや「三銃士」のダルタニャンはもちろんのこと、キャンデロロや映画をはじめとする現代のダルタニャン像の紹介やダルタニャン・センター設立の経緯など地元ならではの最新情報も満載。和訳の承諾をいただいたので、順次紹介させていただく予定です。

<*1999.11.6/No.19 いせざきるい>

デュマ特集の「週刊朝日百科・世界の文学16」(雑誌)

朝日新聞社から10月下旬発行された。デュマが「三銃士」を発表した当時の文壇や世相について鹿島茂氏が紹介。当時の広告など珍しい図版も掲載。他にモーリス、ルブランなども特集。

 

<*1999.11.6/No.19 いせざきるい>

 

「フランス小説移入考」
富田仁/著、1981年東京書籍/発行

明治期に翻訳されたフランス小説についての解説書。三銃士についても巻末の年表に記載あり。

Le Grand Livre de Dumas
Paris, Les Belles LettresISBN2-251-44111-5165F1998年新宿・紀ノ国屋書店販売価格/税抜5004円)

図版多数のデュマ研究書。巻末に詳細なフィルモグラフィや三銃士映画化作品の写真とシナリオの抜粋あり。カバー折り返しには、デュマに関するクロスワードパズルも掲載。<情報提供/梅干、Lucia Merci!

「A・デュマと“ダルタニャン物語”」「二十年後」における歴史的背景と登場人物の考察
千木良しずか/著、白百合女子大仏文科卒業論文

「アレクサンドル・デュマと三銃士」
大和暁乃/著、1996年度白百合女子大仏文科卒業論文

「八犬伝と三銃士」(多田道太郎著作集T「ラ・フランス」p263〜p290掲載)
1994年筑摩書房/発行、3980円

<以上三件の情報提供/276ゆうこ>

三銃士翻案作品

映画「仮面の男・メディア登場情報」へスケート「キャンデロロ選手のメディア登場情報」へ「アニメ三銃士関連記事リスト・アニメージュ編」へ「アニメ三銃士関連記事リスト・アニメディア編」へ

「仮面の男」(竹書房文庫)
アレクサンドル・デュマ/原作、鈴木敏弘/訳、1998年竹書房/発行、18cm、275p、ISBN4-8124-0415-0、定価590円

1998年発行「Le Roman du Masque de Fer」の翻訳。映画を見た人向けの原作ダイジェスト付き解説書。目次は以下のとおり。
登場人物紹介(なぜか一部映画の設定で解説されている)/仮面の男(原作ダイジェスト:陰謀の歴史的背景/仮面の男の陰謀−アラミス対ダルタニャン/二人の友/虜囚と牢番達)/訳者あとがき/仮面の男とその背景(コンスタンス・ジョリ、エレツ・レピ/解説、藤崎京子/訳)9/ランダル・ウォレス・インタビュー/ガブリエル・バーン・インタビュー/仮面の男の謎/「仮面の男」・・・いつ?どこで?だれが?なにを?/「仮面の男」をめぐる6つのポイント(バスティーユ/フロンドの乱/イエズス会/封印状/仮面/太陽王)/アレクサンドル・デュマってどんな人/解説/映画「仮面の男」特別カラーグラビア

Le Roman du Masque de Fer (Livre de Poche)
Paris, 1998, Hachette

上記「仮面の男」の原書。<情報提供/Amie Merci!

Swordsmen of the Screen
Richards (Jeffrey), London, 1977, Routledge&Kegan Paul Ltd, ISBN0-7100-8478-1

欧米のいわゆる「チャンバラ映画」の研究書。三銃士映画の歴史についても写真画像共に詳細な解説あり。

歴史背景

「パリ物語2」
寺中作雄/著、1980年新装版・東京美術/発行

アンヌ王妃とバッキンガム公爵の恋愛スキャンダルをはじめ、三銃士物語中の歴史的人物の逸話について、物語調で紹介。

三銃士も登場「図説決闘全書」(書籍)

決闘に関する古代から現代までの歴史の解説書。ルイ13世〜14世時代も多く、図版等いたるところに三銃士が取り上げられている。

「図説決闘全書」

マルタン・モネスティエ/著、大塚宏子/訳、1999年10月:原書房/発行、21cm、457p、ISBN4-562-03256-1、本体3600円

1999.11.6/No.276 ゆうこ>

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関連小説

ダルタニャンとシラノの物語(書籍)

書店向け新刊情報誌「日販速報」によると、歴史小説で人気の直木賞作家、佐藤賢一が、ダルタニャンとシラノを主人公とした長編小説「二人のガスコン」を執筆、上中下巻の三冊が講談社から発行された。同誌によると詳細は以下のとおり

10年に1人といわれる天才、直木賞作家佐藤賢一が最も書きたかった長篇小説。フランスは、ガスコーニュ地方出身の無双の剣士ダルタニアンとシラノの勇気と献身。

四六版、本体各1800円、上巻ISBN 4-06-209695-1・中巻ISBN 4-06-210595-0・下巻ISBN4-06-210596-9

*時はフロンドの乱直前のパリ。マザランの密命を受けたダルタニャンとシラノが鉄仮面の秘密に挑む--といったストーリーのようですが、何より嬉しいのはダルタニャンやローシュフォールが「三銃士」の設定そのままで登場すること。入手した三銃士ファンの評判も上々です。<Louis>

<*2001.3.6更新/No.19 いせざきるい>

「呪のデュマ倶楽部」El Club Dumas/原題)
アルトゥーロ・ペレス・レベルテ/著、
199611月集英社/発行、ISBN4-08-773256-82,600

三銃士直筆原稿を巡るミステリー小説。スペインの稀覯本狩猟家コルソのもとに、中世に出された奇書の真贋鑑定と「三銃士」第42章の肉筆原稿の調査が持ち込まれた。しかし、その後、肉筆原稿の所有者は不可解な自殺をとげ、コルソも何者かに襲われる。危険を承知で調査をすすめるコルソだが、周囲で次々と殺人が…。難解だが、三銃士情報はてんこ盛りなので、資料の一つとして座右に置きたい本。

「呪のデュマ倶楽部」映画化&文庫化(映画)

三銃士を扱った小説『呪のデュマ倶楽部』がロマン・ポランスキー監督、ジョニー・デップ主演で映画化され、「ナインス・ゲート」というタイトルで6月に松竹系で公開される。(三銃士がらみのエピソードはかなり省略されている模様)また、映画の公開に合わせて、『呪のデュマ倶楽部』が『ナインス・ゲート』と改題して、集英社文庫で発売された。

 

2000.5.6/No.270 なるせまやこ ほか>

 

「乱」
綱淵謙錠/著、
199612月中央公論社/発売、ISBN4-12-002649-33,900

幕末維新日本の戦乱期に幕府軍を助け戦い抜いたフランス人士官ブリュネとその仲間たちの、日本の三銃士ともいえる活躍。三銃士の続編「二十年後」に影響を与えたかもしれない歴史的事件を題材にした小説。

「ラ・ロシュフーコー公爵伝説」
堀田善衛/著、
19984月集英社/発行、ISBN4-08-774325-X2,940

三銃士と同じ17世紀フランスに生きた「箴言録」で有名なモラリスト、ラ・ロシュフーコー公爵を主人公にした小説。若いころの彼は、シュヴルーズ夫人やロングヴィル夫人の愛人でもあったというアラミス並みの手腕の持ち主。

「真説・鉄仮面」(大衆文学館)
久生十蘭/著、
1997年5月講談社/発行、ISBN4-06-262079-0900

1969年桃源社発行の「真説・鉄仮面」が文庫として再登場。「ブラジュロンヌ子爵」編と同じく鉄仮面伝説をテーマに取り上げているが、陰謀を企むのは、アラミスならぬルイ14世の従姉モンパンシェ嬢というのが楽しい。

「鉄仮面」(痛快世界の冒険文学シリーズ9)
さとうまきこ/著、
19986月講談社/発行、ISBN4-06-268009-21500

ボアゴベの小説「鉄仮面」(原題「サンマール氏の二羽のつぐみ」)が児童向けに翻案され発行。仮面の囚人を救おうとするのは、投獄された恋人を追い求めるヒロイン、ヴァンダ。ただし、仮面の囚人の正体は、原作と異なっている。巻末には「鉄仮面」作品史の概略がつかめる解説と資料が充実。

現地訪問ガイド

「もうひとつのフランス」地方(レジオン)は今…
篠沢秀夫/著、1994年白水社/発行、ISBN4-560-03024-3、2,500円

学習院大学の有名教授で三銃士ファンの篠沢氏が1991年にフランス滞在の折に政府観光局から依頼されてフランスの地方を巡ったときの記録。『ダルタニャンのガスコーニュ』という章で19ページに渡ってオーシュやカステルモール城について詳細が記されているのをはじめ、ロワールの古城に住む現代貴族の様子など、普通の観光ルートではお目にかかれない情報満載の旅行記。

©三銃士ファンクラブ銃士倶楽部/文:No.19いせざきるい>

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