章 |
タイトル |
あらすじ |
1 |
ワルド、戦いをいどむ |
王弟妃を恋するギーシュとバッキンガムに同時に相談されたラウルだったが、バッキンガムの帰国が急遽決まったことにより、二人の和解が成立。一方、ダルタニャンは、ワルドやラウルらを呼び、ワルドの父にした過去の過ちを詫びるとともに、ワルドの暴言についても手きびしく謝罪させる。 |
2 |
ベーズモー・ド・モンルザン |
ダルタニャンは、昔なじみでバスチーユ長官のベーズモーから相談を受ける。ベーズモーは、バスチーユ長官職を得るために融資を申し出てくれたデルブレーことアラミスの居場所を探していた。 |
3 |
国王のカルタ会 |
その夜のカルタ会で、国王をはじめ宮廷中が王弟妃に魅了された。フーケは、その席で国王から宴会のために途方もない金額を用立てするように命じられるが、何か企むデルブレーは、国王のいう通りにするよう薦める。 |
4 |
ベーズモー・ド・モンルザンの腹づもり |
ベーズモーへの融資を届けるため、バスチーユを訪れたアラミスは、ベーズモーの歓待を受け、外来者には秘密にされている囚人名簿まで見せてもらう。 |
5 |
ベーズモー氏の朝食 |
ベーズモーと食事をしたアラミスは、国王とうり二つだという囚人の話を聞く。話を疑うアラミスに、ベーズモーは、その囚人に会いにいこうと言い出す。 |
6 |
ベルトディエール第二号 |
建築技師という触れ込みで、ベーズモーと共に例の囚人がいるベルトディエール塔に向かったアラミスは、囚人と面会を果たす。 |
7 |
女どうし |
冷酷なヴァネル夫人は、ライバルのベリエール夫人のもとを訪れ、ベリエール夫人の想い人であるフーケが破産寸前の身の上になったことを告げに来る。 |
8 |
ベリエール夫人の銀器 |
ベリエール夫人は出入りの金銀細工商を呼んで、銀器や宝石を鑑定させ、密かに現金に換えるよう命じた。 |
9 |
持参金 |
ベリエール夫人は、サン・マンデへ向かい、フーケと会い、資金の協力を申し出る。受け取ることを渋っていたフーケだが、夫人の愛に感動し、すべて受け入れることに。 |
10 |
神の領土 |
互いに行き場のない怒りと苦しみを抱えるワルドとバッキンガムは、バッキンガムの帰国に合わせて、連れ立ってカレーの港へ向かうと、約束どおり砂州で決闘を始め、互いに重傷を負いながら別れる。 |
11 |
三重の恋 |
バッキンガムの帰国によって、王弟妃の寵愛を独り占めしたのは、ギーシュだった。だが、シュヴァリエが姿をくらまし、退屈した王弟殿下は、王弟妃の部屋でギーシュらが楽しむ様子を見て面白くない。 |
12 |
ロレーヌ氏の嫉妬 |
王弟殿下に捜し出したシュヴァリエは、ギーシュと王弟妃の関係を匂わせる発言をする。王弟妃の昼食にギーシュらが潜り込むことをつきとめたロレーヌ公は、殿下を誘って王弟妃のもとへ・・・。 |
13 |
王弟殿下、ギーシュに嫉妬する |
ギーシュと王弟妃の仲睦まじい様子を目撃した王弟殿下は、太后に直訴する。それを聞いた国王は自ら王弟妃を諌めに行こうと申し出た。 |
14 |
調停役 |
国王が王弟妃のもとを訪れたとき、王弟妃はイギリスへ帰ると重大発言する。慌てた国王は思い直すよう説得しようとするが、次第に王弟妃のペースにはまり、魅惑されてゆく。 |
15 |
忠告者たち |
シュヴァリエからそそのかされて、王弟妃が出席する国王のバレエに出席しようとするギーシュをラウルは止めようとするが、果たせなかった。バレエの席に伺候したギーシュは、ついに国王から領地へ戻るように言い渡されてしまう。 |
16 |
フォンテーヌブロー |
フォンテーヌブローの饗宴の主役は、王弟妃だった。水浴に置いてきぼりを食わされた王弟殿下は、同じ理由で太后に泣きついている王妃を目撃し、王弟妃の新しい恋人が国王であることを知る。 |
17 |
水浴 |
ギリシア神話のような水遊びの中心にも王弟妃とそれを見つめる国王がいた。戻ってきた国王を太后は自室へ呼ぶ。 |
18 |
蝶々狩り |
太后の忠告の後、王弟妃の手紙で再度呼び出された国王は、それぞれの夫と妻からそれぞれ疑惑の目を向けられているのを悟るが、障害ゆえに心は燃え上がる。 |
19 |
蝶々狩りの獲物 |
王弟妃と国王は、二人の恋をカモフラージュするために偽の国王の想い人を選ぶことにし、ラ・ヴァリエールに白羽の矢が立つ。 |
20 |
「四季」のバレエ |
「四季」のバレエの最中、王命に叛き戻ってきたギーシュは、打算の働いた国王からは許されたが、王弟妃から無視される結果となった。 |
21 |
フォンテーヌブローの森のニンフたち |
恋の敗北を知り、ことごとく打ちのめされたギーシュにやさしい言葉をかけたのは、仲間を待っていたルイズ。彼女は、二人の年頃の友達と共に、森を歩きながら無邪気なおしゃべりをする。 |
22 |
「王家の樫」の下での語らい |
三人の若い娘たちは殿方の噂話に花を咲かせる。恋について分別くさい発言をするルイズにモンタレーとアテナイスが理想の殿方を問い詰めると、思いがけず国王の名が上がる。 |
23 |
国王の不安 |
物音に驚いて逃げていった三人の娘たちのあとに、話を立ち聞くことになった国王とサン・テーニャンが残されていた。彼らは、ルイズが倒れたと聞き駆けつけ、国王はよい機会とばかりにルイズの主人、王弟妃に会いに行く。 |
24 |
国王の秘密 |
王弟妃に促されてルイズの見舞いに出かけた国王は、ルイズに心動かされる。噂はまたたく間に宮廷に広がり、王弟妃も計画通りとほくそ笑むが、詳細を聞くうち、国王の反応に不安を隠せなくなる。 |
25 |
暗中模索 |
王弟妃は事の真偽を確かめようと、アテナイスに『王家の樫』まで案内させた。そこには、ラウル相手に王弟妃への切ない恋心を語るギーシュがいた。 |
26 |
耳を澄ませば聞こえるという証拠を、王弟妃はどこでつかんだか |
つれない仕打ちにもかかわらず、いまだ王弟妃を愛し続けるギーシュの告白を立ち聞きした王弟妃は、感動し、ギーシュの愛を受け入れる。 |
27 |
アラミスの手紙 |
遅れてフォンテーヌブローに到着したフーケにアラミスは、ルイズに取り入るようにと薦める。一方、フーケに近寄ってきたコルベールは、更なる宴会の出費を要請する。 |
28 |
役人 |
国王は、サン・テーニャンにルイズの身元調査を命じると、フーケを謁見する。アラミスを国王に引き合わせたフーケは、巧みな会話で一介の役人に過ぎないコルベールと自分の違いを国王に印象付けるのだった。 |
29 |
午前二時のフォンテーヌブロー |
サン・テーニャンは、ルイズを王弟妃の侍女に推薦したギーシュから、ルイズの情報を引き出そうと接近した。しかしルイズに恋人がいる、という話題が出たところで話が打ち切りに。 |
30 |
迷路 |
次にサン・テーニャンが遭遇したのは、ルイズの関係者であるマニカンとモンタレーの会話。マリコルヌが加わった頃合を見て、今夜の宿に困っているマニカンを誘いに行く。 |
31 |
マリコルヌ、「美しい」孔雀亭より追い出される |
マリコルヌは、宿泊していた孔雀亭からフランシスコ会の坊さんに追い出されたという。戻ってきたサン・テーニャンは、マリコルヌの世話も買って出る。 |
32 |
「孔雀亭」で実際に起こったこと |
孔雀亭では、秘密の会合が開かれるらしく、外国人らしき7人の客が泊まっていた。宿の主人は、予約した客をマリコルヌと勘違いして泊めたが、本当の予約者が現れ、マリコルヌは追い出されてしまった。 |
33 |
十一年目のイエズス会員 |
フランシスコ会の坊さんは、瀕死のイエズス会の管区長だった。医師は余命2時間と診断する。 |
34 |
国家の秘密 |
後継者を決めるため、次々に候補者を呼び出す瀕死の管区長は、順番が来る前に入ってきたアラミスが持つ秘密を知り、後継者に定めると息を引き取る。 |
35 |
使命 |
モンタレーがルイズの真意を質していると、ラウルがやってきた。彼は国王の命令で、急遽イギリスに出発することになり、ルイズに暇乞いをする。 |
36 |
王者の至福 |
マニカンはマリコルヌに職を世話してあげるため、ギーシュと王弟の仲直りをさせ、マリコルヌは王弟の執事に採用される。 |
37 |
泉の女神と森の女神の物語 |
王弟妃の夜会には国王も訪れた。王弟妃に頼まれたサン・テーニャンは、昨夜の一件を当事者たちの目の前で気の効いた物語にしてみせる。 |
38 |
泉の女神と森の女神の物語の結末 |
サン・テーニャンの話に続いた王弟妃は、娘たちの告白が、立ち聞きしている者をからかうためのものであったと、暴露。娘たちも同意したため、国王は失意のまま夜会を去る。 |
39 |
国王の心理 |
娘たちにからかわれたと指摘され、心に打撃を受けた国王は、強い精神力で気持ちを鎮めようとする。そんな折にルイズからの真実を訴える手紙が届き、国王は彼女に会いに行こうとする。 |
<©三銃士ファンクラブ銃士倶楽部 2005/文:NO.19いせざきるい>
<背景:『王家の樫』の下でルイズの告白を盗み聞きするルイ14世/ A.de Neuville(1835-1885) >