瀬戸内たり旅
んびり のしく  らっくす 
オリ−ブ二十四の瞳の島、小豆島


この旅行記は平成10年7月、ある社内誌に私が投稿したものを加筆、修正したものです。当時私が勤務していた会社は、20年以上勤続した社員に、特別休暇5日間と夫婦で20万円支給する制度があった。                                           

 その制度は、社内では「リフレッシュ休暇」と言われていた。
 その制度が始まったのは、3〜4年前からで、勤続20年以上の社員で、結婚している社員
は夫婦で20万円独身社員(わが社には、50歳過ぎの独身貴族が結構居た)は、10万円と5日間の特別休暇(土、日曜日を併せれば、9日間の連続休暇)を与えるというものであった。

 私はもう平成9年9月頃に、この資格を与えられていた。3月、9月の忙しい時季以外であったら、何時行ってもいい状態であった。しかし、仕事の関係で、一週間続けて休むなんて、とても出来る状態ではなかった。
 その内景気も悪くなり、何時この制度が廃止になっても不思議ではない状況になってきた。
 この
制度を利用できる有効期限も、何時までも続くわけではないので、急遽ゴ−ルデンウィ−クを絡め、4月30日、5月1日の2日間の特別休暇を取った。

 休暇日は
十分あるが、予算との兼ね合いもあり日程は三泊四日とした。さて、何処へ行くか・・・。以前からリフレッシュ旅行は島へ、それも小笠原あたりに行きたいと思っていたが、ここは日程、予算ともオ−バ−でダメ。娘が居る新潟に近い佐渡は遠すぎる。伊豆大島は近すぎるし、地震があるかもしれない。釣り竿なしの八丈島は魅力が無い。
 さて何処へ行こうかと迷っていた時、書店で瀬戸内海と四国を特集した観光雑誌を見て、瀬戸大橋と小豆島へ行ってみたくなり、4月30日から5月3日までの三泊四日の日程で、瀬戸内では二番目に大きい
島、小豆島を中心に瀬戸内観光に決定。

 小豆島へは、もう三十年以上になるが、大阪営業所に勤務していた頃、「百鬼会」などという大げさな会があり、この会の連中(我々が会社を背負っているんだという自信過剰で、悪さが好きな者ども)と一度訪れているが、その時は島内観光もせず、民宿の部屋で飲んで(何を?)ばかりいて、どんな島であったか、ほとんど印象に残っていない。
 日程と行き先は決まったものの、宿の予約とか新幹線の切符の手配などしなければならない。自分はこうゆうことが大の苦手人間である。
 幸いにも、観光雑誌に近畿日本ツ−リストの電話番号とか、フェリ−、JR等の案内が載っていたので、ホテルは
近ツリで手配し、新幹線もゆっくり出発し、のんびり帰る時間を予約した。

 第一日目(4月30日)
の目的地小豆島に向け、自宅を午前9時ごろ出て、新幹線で一路岡山へ、ちょうどお昼になったので、駅前で食事をとり、小豆島行きのフェリ-の出る新岡山港までバスで行く予定であったが、1時間以上待たなければならないので、タクシ−にした。

 フェリ−の出港までの三十分余り、ビ−ルを飲みながらのんびりと待つ。
高速艇だと三十五分で土庄(とのしょう)港に着くが、フェリ−だと1時間10分ほど掛かる。乗船するフェリ−は、乗客100人余、小型乗用車なら40〜50台は乗れそうだが、今日は
乗客20名位、トラック1台、小型乗用車5台とガラガラであった。

 午後3時頃
土庄(とのしょう)港到着、今晩の宿泊先「ホテルニュ−観海」へ行くにはまだ早いので、港の前にある二十四の瞳で有名な「平和の群像」を見た。記念に写真を撮っていると、旅行者からシャッタ−押しを頼まれる。

 周辺を見物し、午後4時近くホテルにチェックイン。
ホテルニュ−観海」は島の高台にあり、正面(南)に屋島、左手に干潮になると島が地続きになる大余島(おおよしま)、小余島などの島々が展望できる風光明媚な見晴らしの良い所である

 早速浴衣に着替え風呂に行く。
大浴場、露天風呂とも海が見渡せ、ゆったりとした気分いいものであった。

そしていい景色を眺めながらの風呂上りのビ−ル、旅でしか味わえない最高の贅沢である。
 夕食は海鮮料理をゆっくりと味わい、少しテレビを見て、1日目は早寝した。

 第二日目(5月1日)は島内観光である。
一番気楽な観光バスでの半日コ−スにすることにした。その日の宿泊先も同じホテルなので、朝食も8時からゆっくりと取り、ホテルのマイクロバスで、土庄(とのしょう)港
まで送ってもらい、9時40分発の半日島内観光バスツァ-に行く。
南風台、寒霞渓、二十四の瞳映画村
など見物する時間もたっぷりあり、バスガイドさんの案内も歌も上手く、楽しいツァ-であった。

   


 なかでも寒霞渓のロ−プウエ-からの眺めは最高にGoodであった。
ここは紅葉の名所でもあり、秋にもう一度訪れたいと思った。

 第三日目(5月2日)の朝、二晩お世話になったホテルを後にした。仲居さんはマチ子さんといい、アットホ−ムな応対とサザエさんの作者の
名前と同じだから、今でも覚えている。
 9時30分高速艇で、小豆島に別れをつげ、高松へ。午前中回遊式庭園で有名な栗林公園を見学、掬月亭(Kikugetsu-tei)で抹茶をいただく。昼食は名物の讃岐うどんを味わい、午後JRで瀬戸大橋を通過し、途中下車し観光船に乗り、海から瀬戸大橋を遊覧。

 
  

 午後3時半ごろ早めに今日の宿、「鷲羽グランドホテル」にチェックイン。

 最終日(5月3日)は、午前9時半にホテルを出発。
バスで児島より倉敷に出て、駅の前にあるチボリ公園を見物し、午後2時ころのJRで岡山へ、座席指定の特急に飛び乗ったので、高い料金を取られる。

 岡山の新幹線駅構内でママカリ鮨を買う
「名物にうまいものなし」というが、このママカリは本当に旨かった。
 岡山発15時9分の新幹線のぞみで
一路帰路につく。
午後5時半ころ帰宅。

 今回の旅で一番印象に残ったのは、瀬戸内の海の「おだやかさ」です。
少々風が吹いても、台風でも無い限り波立つことはないようだ。フィッシングで
太平洋の荒波を見慣れている者にとっては、まるで湖にいる感じだ。荒れたときの海の恐さはよく分かっているつもりだが、この「おだやかさ」は、この時季特有のものなのだろうか?                                              

 それと、小豆島
は多少観光化してしまったようだが、橋の架かってない島にいると、日頃雑踏の中で暮らしている我々にとって、心身共に安らぎを覚えるのは私だけではないようだ。秋の紅葉の季節に、ボ−トを車に載せて、一週間くらいの予定で小豆島を訪れたいものだ。 おわり

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