Ceroid Lipofuscinosis(Storage Disease)
セロイド リポフスチン (沈着症)
<概要>
Ceroid Lipofuscinosis(以下CL)は、数種類の犬と、猫、牛、羊に見られる神経細胞を
冒す稀な遺伝性の疾患です。(BCの出現率1/1800以下)人間においてはバッテン病
として知られている類似の疾患があります。
ボーダーコリーの他、E.セター、サルーキー、コッカースパニエルなどで発症しています。
特に中枢神経のニューロン(細胞とその樹枝状突起)と神経膠細胞における、リポフスチン
とその関連色素を伴うリソソーム蓄積症であると信じられています。
酸化還元型脂質の蓄積を防いでいることが推測されている酵素の欠乏がE.セターに
おいて関与している可能性があるといわれていますが、原因は不明です。
発症したした犬でも、15ヶ月くらいまでは正常な犬に見えますが、その後、脳細胞に
蓄積した老廃物(Ceroid Lipofuscin)が健康な脳細胞を圧迫、破壊し始めるようになると、
症状があらわれ、その結果2歳までには以下のような症状が現れます。
●常軌を逸した不安。見慣れたものへの恐怖。視覚障害。
●異常な足どり。ジャンプや、昇り降りの困難。歩行異常。
●精神錯乱したような行動。躁病。多動。狂暴。
●方向感覚の喪失。病的執着。トイレトレーニングの喪失。奇妙なあるいは異常な行動。
常染色体劣性遺伝する疾患であり、致命的で治療方法がありません。発症した個体は
多くの場合急速に進行し、3歳を超えて飼い続けることはできません。(オーストラリア
では通常、安楽死させます)現在のところ、DNA検査等キャリア犬を特定する有効な検査
方法は見つかっておらず、疑わしい場合には生後7ヶ月から脳生体組織検査法により確認
することができます。(ただし、この検査法ではわかるのは発症の有無であり、キャリアの
有無はわかりません)血液検査、血清生化学検査、尿検査、頭蓋と脊髄のX線検査の結果
は正常です。
< 遺伝の様相>
常染色体劣性遺伝する疾患であるということが研究から判明しています。
つまり、
●オス、メス両方とも等しく発症します。
●発症犬の両親犬(父犬、母犬とも)は、キャリアであるか、あるいは発症しています。
●キャリア犬と非キャリア犬の交配は、キャリアの犬を生む可能性があります。
<遺伝の形質>
●Clear :欠陥遺伝子を継承していない。つまり完全に発症する可能性がない。
●Carrier :欠陥遺伝子を継承している。つまり症状は出ないが子孫に欠陥遺伝子を継承
する可能性がある。
●Affected :両親から欠陥遺伝子を継承しており、発症しているか発症する可能性がある。
ボーダーコリーのCLについての最新かつ詳しい情報はこちらでhttp://www.bccnsw.com/
(Border Collie Club of NSW の CL Information Pageにて)
ボーダーコリー クラブ オブ ニュー サウス ウェールズ ホームページ
CL Information pageの和訳を参照
Translated by Taeko.M
リストをどう考えるか? に続く 2002年10月一部加筆